2013年6月1日土曜日

静岡県知事の先駆的戦略、トリウム溶融塩炉

 月刊雑誌「選択」2013年6月号によれば、静岡を拠点として「トリウム溶融塩炉」の研究が始まろうとしている。
 ウランを使った現行の原子炉は危険であるが、トリウムを使った原発というのがあり、これは原理的に安全であるそうだ。原子力研究の初期に、ウランかトリウムかを選択する必要があったが、アメリカが核兵器に使えるウランを選択したため、日本も追従せざるをえなかったということである。
 こうした事情や、トリウム原子炉が本質的に安全なのはなぜかという説明は、この方式の研究を提案している古川和男先生の著書、「原発安全革命」文春新書に詳しく書いてあります。また、YouTubeでも古川先生のテレビ解説を見ることができます。
http://www.youtube.com/watch?v=NhFw32vjyUQ

 今回の静岡の研究は、東日本大震災直後からトリウム炉研究を提言していた川勝平太静岡県知事の意向に沿って中部電力が行う。ウラン一辺倒だった原子力村からは異端視されていたトリウム原子炉が、わが国の将来を切りひらき、国際的に指導力を発揮する一因となれることを期待する。